中国には多くの民族・言語・宗教が存在します。

これは多くの国境・共和国・民族・言語・宗教が入り組んでいたユーゴスラビアと似ています。

今、中国は民族主義が台頭しようとしています。これはネットの力が大きいと思われます。

もっとも人口が一番多いのは漢民族であり、経済的にも漢民族を抜きにして独立国家が維持できる状況でないことは明白です。

他方、ユーゴスラビアは民族が拮抗しており、第二次対戦中は相互に殺し合いを行っていました。

これを全てナチスのせいにして、上手くまとめたのがチトー大統領です。

彼は、ソ連のスターリンに喧嘩を売りました。そして独自の社会主義路線を、非同盟路線を歩んだのです。

ユーゴスラビアは一党独裁ではありませんでした。他の政党がありました。またマスコミによる体制批判も可能でした、

唯一、そうではなかったのが「民族主義の弾圧」です。体制批判を容認する一方で、国家がバラバラになるらないように苦心していたのです。もっともチトーがいたからまとまっていた、という面もあります。


が、彼の死後、結局ユーゴスラビアは内戦となり、バラバラになりました。そもそも国家としてひとつになることに無理ある地域だったのですから自然な結果でしょう。

現在の中国はどうでしょうか?

比較すると面白いのですが、まずはチトーのような尊敬される指導者がいません。

また全てが弾圧・統制です。これは政治オペレーションが下手な証明です。

中国がまたそう遠くない時期に昔のような内戦状態になる可能性が充分にあります。